フリースクールの中学生は基礎学習(5教科)メインで進めていますが、
小学生は基礎学習と、体を動かして取り組む活動を組み合わせています。
算数と数学。
中学校の数学になるととても抽象的ですが、
小学生とフリースクールで活動をする中で、ふと「算数」を感じるときがあります。
- たとえば、●人分のレシピを倍量で計算するとき
- 今日の予定を考えて、何時にここに戻れば間に合う?と計算するとき
- お味噌汁のお水の量を、何人分だとどのくらい?計算するとき
算数と生活経験
算数は、生活経験によって、理解がスムーズになったり、数をイメージしにくくなったり。
特に単位関係の学習は生活と密接に関わっているので、暮らしの中で数の経験をつめるといいなと思っています。
子どもと過ごす中で、数に触れられるシーンはたくさんあります。
机について学習する必要もありません。ふとした生活の1コマ1コマに、算数が隠れています。
何パーセント/何割
割合の学習は高学年からですが、実際のところもっと低学年でも理解できると思います。
たとえば、お買い物のときの割引シールや、消費税。商品によって8%だったり10%だったり。おうちで親御さんとおしゃべりしながら知ることができます。
何分の1/一人分は何個
これは、食べ物を家族で分けるときに学べます。
1~3年生から始まる学習ですが、幼児さんでも十分に理解できると思います。
何時何分/あと何時間何分
生活の中で、「〇時にするよ」「〇時までね」と言いやすいので、一番取り組みやすいかもしれません。
理解度が上がってくれば、「ごはんまでに、あと何時間遊べる?何分遊べる?」にも進めます。予定確認をするときにも使えます。
何センチメートル・何メートル・何キロメートル
はじめに、大体のはかり方を教えると便利だなと思います。
- 子どもの爪の大きさは約1㎝。
- 親指と人差し指を開いたら約10cm。
- 腕を大きく開いたら、身長とだいたい一緒になるよ。
- あなたの身長はこのくらい。家族の身長はこのくらい。
- ビルの1階分は高さ約3メートル 等
あとは生活の中で予想していると、だいたいの長さがつかめてきます。学校では習熟しにくいところなので、日常生活の中でじっくり取り組みたいところです。
「何メートル」は図鑑などが好きなお子さんは、乗り物や生き物のサイズにすると理解しやすいです。例えば、ブラキオサウルスは25メートル→ビルの8階分くらいだね…等です。実際にビルの8階を見上げるとサイズをイメージできます。
「何キロメートル」は、歩いて行ける1㎞くらいの場所があれば、つかみやすいと思います。1kmは何分歩けば着くのか?子どもの体感でイメージできるようになると思います。
あとは電車や車で外に出ることがあれば、スマホのマップでおおまかな距離をつかめるようになっていきます。
何リットル・何デシリットル
これは、料理をしたり、お風呂で水遊びをしたりする中で身につきます。学校だけでは身につきにくいところです。
お料理の計量をする場面では計量カップ。
お風呂の水遊びでは、牛乳パックや、ペットボトルなどを使って移し替えたりすると、量を予想でき、徐々に量感をつかめます。
キログラム・グラム
まず1キロで入っているお塩やお砂糖。5キロで入っているお米などで、重さの感覚がつかめていくようです。
そこからお子さんの体重や家族の体重と比較していくと、生活につながっていきます。
「お米の袋はもてる?5キロは赤ちゃんと同じくらいの重さだよ。」のような感じです。
グラムはお料理をしながら理解していくことが多いと思います。
「水1カップ200ミリリットルは200グラムだよ。」「このお肉は1パック何グラム入りでしょうか。」「みかん1個は50グラムくらいだよ。」
何日
「1か月が何日か」を軸にして、お楽しみの予定日まで「何日あるのか?」計算させるとおもしろいです。
また、ある予定日と予定日の間に、土日をいくつ挟むのか?を考えたりもできます。
カレンダーは計算をするためには、すごくいい道具です。まとめ
2年生の子にリットルをおしえたいなあと思って、調理の時にマスをつかおうとしていたら、他の子に「それ今日じゃなくてよくない?」と言われました。(その日はちょっとバタバタしていた。)
たしかに…と思ってその日は見送り。
あまり意識しすぎずに、生活の中の「使えそうだな」という場面で、話題にできるといいなと思っています。