自立のため。一人ひとりの学び。フリースクールの教室で感じること。

フリースクールでお子さんと接していると、学習面において「数年の遅れが生じている子」と「そうではない子」と出会います。2つのタイプの違いをふまえ、どのようにサポートしていくべきなのか?長く学校で勤務してきた私が、フリースクールの現場で感じることをまとめています。

★小さなおうちの学校は、「居場所」タイプのフリースクールではなく、「学べる」タイプのフリースクールです。

「環境調整」と専門的な支援が必要なケース

数年の学習遅れがあり、追いつくことが非常に難しい場合、もしかすると幼少期からの「環境調整」がうまくいかなかった可能性があります。

このような場合、安易に「小さなおうちの学校」での学習をおすすめするのではなく、まずは自治体の支援窓口や療育機関につながり、その子に合った専門的な環境を整えることを最優先にお話しさせていただくようにしています。(ご本人と、親御さんの意志が最優先される、とも思っています。)

自ら「回路」をつなぎ合わせるお子さん

一方で、学習に数年の空白があっても、知的な遅れがなく、驚くようなスピードで追いつくお子さんがいます。このタイプのお子さんは、教科書を1ページずつ積み上げるのとは別の、独自の「回路」で学習しているように感じます。まさに「1を聞いて10を知る」のような。学校で、学年の内容を指導をしていたときには、目にしたことがないようなことが起こります。

生活の中での数の経験、言葉への興味、自分で興味をもって得た理科や社会の知識。このタイプのお子さんは、日常で手に入れた知識を、自分が必要だと思った瞬間に一気につなぎ合わせているように見えます。

「自分でやる」と決めるタイミング

こうしたタイプのお子さんであれば、周囲が無理に学習を強いる必要はないと感じています。むしろ、自分なりの学びを自分で積み重ねていくタイプであり、「目的のため」「自分でやる」「必要」と決めた時に、急に学び始めることがあります。ただ、プランニングが苦手なお子さんもいるため、大人が一緒に歩む必要もあるかもしれません。

学習の「過程」で身につくもの

かといって、「学習の積み重ねが不要」だと言いたいわけではありません。

学ぶ目的は、単に「覚えること」や「理解すること」だけではないからです。

例えば、支援学級や支援学校で下学年の学習を行うことがあります。その過程で身につく「粘り強さ」や「達成感」は、その人の自立を助け、生活を楽にし、人生を豊かにする力になると思うからです。

学びの理想

学校というルートから外れたとき、その人に合う学びを、無理強いすることなく整えたい。でも、それはとっても難しいこと。

だから、安易に「フリースクールなら大丈夫」とは言わず、お一人おひとりに何が合っているのか?考えるべきだなと思っています。

逆に「フリースクールをおすすめするフリースクール」の話を聞くときには、親として冷静になったほうがよいかもしれません。

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